- 読み方
きをみてもりをみず - 意味
細部に気を取られて全体を見ようとしない - 英語
You cannot see the wood for the trees.
木を見て森を見ることはできない - 使い方
リーダーだからこそ木を見て森を見ずに注意して全体を見通すべきだ - 類義語
鹿を追う者は山を見ず - 対義語
鹿を逐う者は兎を顧みず
『木を見て森を見ず』の意味は?
『木を見て森を見ず』の意味について見ていきます。
人生や人間関係・仕事などいろんな場面で気を付けたいことわざになっています。
『木を見て森を見ず』の意味
木を見て森を見ずとは、物事の細部に気を取られて、全体を見失うこと。
確かにそのときに1つのことに集中するのは大切なこと。
でも全体を見渡す視点を持っていないと、本質を見失ってしまうということを伝えています。
些細なことにこだわりすぎると、ものごとの全体像を見落とすという人生論のようなことわざになっています。
『木を見て森を見ず』は人生や仕事で使う
仕事や人生では自分なりのこだわりが出てくる場面があります。
どうしても勝ちたい相手がいたり、自分のやり方にこだわったり。
それが全体を見たときに足を引っ張るケースもありますよね。
普段から『木を見て森を見ず』を意識して、全体を見通す目を養いたいところ。
『木を見て森を見ず』の英語は?
『木を見て森を見ず』と似た意味の英語があります。
それがYou cannot see the wood for the trees.
意味は木を見て森を見ることはできない。
またイギリスのことわざでPenny wise, pound foolish.
意味は些細なお金に気をとられ、よりビッグマネーのことを無視している。
どちらも目の前のことに気を取られることへの注意喚起をしています。
『木を見て森を見ず』の使い方・例文は?
では先ほどの意味合いを踏まえて、『木を見て森を見ず』の使い方を見ていきましょう。
主に仕事やリーダーシップ論で使うことが多いです。
『木を見て森を見ず』を使った例文①
リーダーに指名されたからチーム全体を見よう。木を見て森を見ずと言うし。
『木を見て森を見ず』を使った例文②
A案とB案はどちらでも成果に違いはないからこだわらなくていい。木を見て森を見ずと言うだろう?
『木を見て森を見ず』を使った例文③
とりあえず内定をもらおうとする後輩に、木を見て森を見ずということわざを使いながら説得した。
『木を見て森を見ず』を使った例文④
目の前の仕事に追われていると起業の準備ができない。まさに木を見て森を見ずだ。
『木を見て森を見ず』の類義語・似た意味のことわざ
木を見て森を見ずと似た意味の言葉やことわざがいくつかあります。
どれも全体を見ないコトへのデメリットを伝えています。
- 木を数えて林を忘れる
- 金を攫む者は人を見ず
- 鹿を追う者は山を見ず
- 獣を逐う者は目に太山を見ず
- 木っ端を拾うて材木を流す
- 菜園作りの野良荒らし
『木を見て森を見ず』の対義語・反対の意味は?
木を見て森を見ずと反対の意味を持つ言葉もあります。
目の前のことに集中することの大切さを伝えた言葉です。
- 鹿を逐う者は兎を顧みず
- 森を見て木を見ず
- 大行は細謹を顧みず
- 鷲は蠅を捕らえず
- 大人は大耳
『木を見て森を見ず』を座右の銘にする人も多い
今回は『木を見て森を見ず』の意味や使い方・類義語・対義語について解説しました。
細部にこだわりすぎると大きな成果を見落とすといった注意喚起をしたことわざになります。
人はつい自分のこだわりをもってしまうもの。
それ自体はいいことですが、こだわりが強すぎると、長期的な視野に立ったときにデメリットが大きくなるので注意したいですね。
『木を見て森を見ず』と同じくらい定番のことわざは以下にまとめてあります。